2025年4月24日、当団体の緑区事務所にある、まちなかbizみどりセミナールームにて、北海道の中学3年生7名の企業訪問を受け入れました。
NPO法人とSDGsの関わり

まずは理事長から、まちづくりエージェントSIDE BEACH CITY.(以下SBC.)が行っている活動の例として、IT支援という立場から社会課題の解決に取り組んでいるという話がありました。また、SBC.は特定非営利活動法人(NPO)であるという点から話が展開されました。
仕事をするための企業や組織には様々な形態がありますが、NPOは営利企業とは異なり、自分たちの利益よりも「なるべく」多くの人々のために利益を使うという点や、NPOの活動は誰一人取り残さないボトムアップの考え方やサステナビリティと深く関わっていることが説明されました。
また、これらの活動はSDGsと深く結びついているため、SBC.では実践するSDGsを「SBC.’s SDGs」と名付け、ブランド展開しているという話がありました。
日本の暮らしに宿るSDGs

理事長から「皆さんは何かSDGsを実践していることはありますか?」という質問がありました。
「使っていない照明を消す」「ごみを捨てる時は分別する」「水を出しっぱなしにしない」など、生徒の皆さんから実践していることが挙げられました。しかし、実はこのような資源を大切にするという考え方は、日本人がSDGsという言葉ができるはるか前から自然に実践してきたことであり、今改めて意識を高めていこうとしている、という話がありました。
「買う」は「投票」?
身近な選択で未来を変えるSDGs
また、節制と並んで、ものを長持ちさせることも重要であるという説明がありました。例えば、何年も同じものを大切に使ったり、できるだけ長持ちしそうなものを選んで購入したりすることがSDGsにつながるとのことです。身近な選択の中にSDGsを意識できる機会が多くあるという話があり、理事長からは「ものを買うのは投票だ」という言葉もありました。
SBC.のSDGsリーフレットには、廃材となるバナナの茎を素材としたバナナペーパーや、石灰石を原料とするLIMEXが使用されています。生徒たちは実際に手に取ってみて、その質感に大変興味を持っていました。
このような環境面に配慮された製品には様々なマークが付いており、SDGsにつながる選択をする際のヒントとして、マーク付きのものを選んでみるようにというアドバイスが送られました。

横浜18区とSDGsをキャラクターで楽しく学ぶ
SBC.のオリジナルアイテム「Yocco18と学ぶSDGs」も紹介されました。これは、SDGsと横浜市18区の地域を楽しく学べるオリジナルのツールです。SDGsの17の目標をキャラクター化し、それぞれのキャラクターを横浜の18区に関連付け、地域の特色とSDGsを結び付けて学べる内容となっています。
生徒たちも興味を持ってくれている様子で、理事長からは「自分たちの町のバージョンも考えてみたら、新しい発見があって面白いかもしれません」とのことでした。
Yocco18について詳しくはこちら>

SDGsを「知る」から「行動する」へ
その後、SDGsは2000年に設定された途上国向けの目標であるMDGsの後継として生まれたという経緯や、アースオーバーシュートデイについての説明がありました。
最後に、現代における働き方の変化についての話がありました。例えば、ダブルワークや副業などが一般化し、一つの会社に勤め続けるという時代から変わりつつあることが挙げられました。また、働く場所もシェアオフィスやリモートワークなど多様化しているとのことでした。
講義終了後、生徒たちに感想を求めたところ、次のような返答がありました。
- 知らないところでSDGsをやってると思った。
- こんなにSDGsについて考えてなかった。ものを大切に使おうと思った。
- 色んな働き方があるんだと思った。
- マークがついているのを選んで買おうと思った。
- 身近なところでゴミはゴミ箱に必ず捨てるとか不潔なままにしないようにしたい。
- NPOについて知れた。ものを慎重に選ぶことがSDGsにつながることが知れてよかった。
- 資源を無駄にしないようにしようと思った。
これらに対して理事長からは「できる範囲でやってみよう」「無理に我慢する必要はない」「企業がSDGsについてどのような取り組みをしているのか質問してみるのも良い」という言葉が送られました。
今回の経験が、生徒たちの未来に少しでもお役に立てることを心から願っております。また、今後の進路選択の視野を広げ、SDGsへの意識向上や実践に繋がる一助となれば幸いです。
SBC.では、中学校や高校生などを対象としたSDGsに関する課外授業を定期的に受け入れています。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。