今まで私は多くのパソコンやスマートフォンの講座や、個別の相談受付を行ってきました。
そのような講座の中で、使いかたを逐一メモするという人は少なくありません。
しかし、私はそのようなやり方でパソコンやスマートフォンの使いかたをしっかり身につけられたという人は見たことがありません。
それは、今この時点での画面操作の方法を覚えただけで、その操作が何をしているのか、なぜこのような操作をしているのかを記憶していないからだと私は考えています。
アプリサービスの画面構成は変わっていく
パソコンやスマートフォンのアプリサービスの画面は逐一変わっていきます。
だからこそ、画面の操作方法を記録しても、それが今後に繋がる記録にはならない。その画面構成が変わったとき、操作方法が変わったとき。その記録は無意味なものになってしまうのです。
このため私は、パソコンやスマートフォンの操作方法を教えるとき。操作方法そのものはなるべくメモをしないようにと話しています。
メモ自体は悪くない。メモの仕方を考え直す。
メモをすること自体は悪くありません。ただし、操作方法だけをメモすることはやめてみてはどうか。
例えば操作方法そのものをメモするのではなく、なぜそうなっているのか、どのような行動を取ればいいのかをメモしてみるのはどうでしょうか?
画面の操作方法ではなく、どのような操作をしたいのかをしっかり記録する。そのようにすることで、画面の構成が変わっても、サービスの方向性が変わっても、陳腐化しない記憶の仕方をすることができます。
コンピュータの操作は車の運転に近い
私は、パソコンやスマートフォンなどのコンピュータの操作を、車の運転に例えることがあります。
コンピュータを使うというのは、車を運転すること。インターネットサービスを使うというのは、その街の店舗を利用すること。
車を運転する時に道順を事細かに記録するということをするでしょうか?
それと同じように、コンピュータを使うときは操作方法を事細かに記録するのではなく、どのようなメッセージが表示されたらどのようなことをすればいいのか、それはどのような理由で表示されているのか、これらをしっかり記録する必要があるのではないでしょうか。
その記録の方法としてメモを使うというのであれば、全く問題がないと私は思っています。
覚えないというコンピュータの使いかた
パソコンやスマートフォンの使いかたをしっかり覚えない。文章の意味や理屈を覚えることで、その時その時に合わせた行動が取れるようにする。個々のアプリやサービスの使いかたを覚えるのではなく、その時々の画面構成で適切な操作を行えるようになる。
道路そのものを覚えるのではなく、標識を見て臨機応変に動けるようになるのとおなじように、特定の画面での操作方法や 画面の使いかたを覚えないというコンピュータの使いかた。このようにすることで、さまざまな場面で臨機応変に対応できるようになる。
そのようなコンピュータの使いかたを身につけるために、あえてメモを取らないというコンピュータの使いかた。考えてみるのも良いのではないかと私高見は考えます。
コンピュータをしっかりとしなやかに理解をする
パソコンやスマートフォンの世界は刻々と変わっていきます。
変化に対応するためには、画面そのものを覚えることに大きな意味はありません。操作の内容や動作の理屈を覚えて、はじめて変化に対応できる覚え方となる。
皆さんもコンピューターの使いかたを覚える時に、操作方法ではなく動作原理や理屈を覚えるようにしてみてはいかがでしょうか?