キリンの首を伸ばすには

麒麟イメージ

オンラインでの交流が中心になって、2年が経ちました。

2022年2月現在、100人カイギなどのZoom発表会やYouTubeでの配信イベントなど、インターネットでは日々多くのイベントが行われています。

そのほか、Discordやmocriなどのサービスを利用して、遠く離れた人との音声での情報のやりとりを行っている というかたも少なくないのではないでしょうか。

しかしながら、そのようなインターネットツールを使った交流を日常的に行える人がいる一方、自分の身近な、既に関係性のできた知り合い同士でしか繋がらず、お互いの不安を共有するだけでおわってしまう ということも少なくありません。

情報の更新が激しくなり、多くの情報が日々インターネットを流れる中、実際に出会える人だけでは足りず、より多くの人との交流が必要とされる というケースも多くなったように思います。

このような今だからこそ、インターネットを介して多くの人と適切に意見を交換し合う・情報を受発信するスキルは必要になるのだ と、私高見知英は考えています。

技術的なスキルだけではない

このように、自分の身近な人たちだけで固まらず、より多くの人と情報のやりとりを行うには、どうすればいいのでしょう?

それは、たとえばZoomを使えるとか、Discordを使えるとか、そのような技術的なスキルだけではないと思っています。

これら技術的なスキルだけでなく、外部のコミュニティに関わったり、そこで適切に情報を受発信したりするには、独特の感覚が必要になるのではないか と思います。

キリンの首を伸ばすという言葉の意味

私は最近、このような時に「キリンの首をいかに伸ばすか」という表現をしています。

何か必要があって、遠くのものを食べようとする。そうしてはじめて、首が伸びる。そのような過程が今、人にも必要なのではないか。

首を伸ばして、自分の身近な場所だけでは得られない情報を得に行くような行為が必要なのではないかと思っています。

しかし、自分だけ首を伸ばすだけでは、身近な人たちと逆に繋がれなくなってしまう。

だからこそ私は、自分たちの首を伸ばすだけでなく、どうやったらより多くの人が首を伸ばそうと思えるのか、ということを考えています。

首を伸ばすに値するほどの重要な「課題」

個々人はともかく、社会全体を見たとき、なんらかの共通した課題がないと、人は首を伸ばさない。

それが昨今で言えばコロナ禍による情報の停滞であり、交流の断絶であった。

ただ、それだけではまだ足りない何かがあるのではないか。そのためにはもっと、課題が必要なのではないか、と私高見知英は思っています。

コロナ禍というマイナスの課題ではなく、楽しいものというプラスの課題を

それは例えば、今までにないおもしろいものなのではないか?

経済の悪化、交流の断絶、健康的リスクの増加、コロナ禍は、多くのデメリットをはらむ、いわばマイナスの課題でした。

ただ、今までにないおもしろいものをみて、自分がもっとそれを味わいたいと思うプラスの課題を提案することで、社会を変えることもできるのではないか。

例えば高齢者のデジタル機器習熟率に、孫との同居が大きく関係しているのでは という調査を見たことがあります。

とくに孫と同居している高齢者と、孫と別居している高齢者を比べた場合、孫と別居している高齢者のほうがデジタル機器の習熟度が高い という情報もありました。

これはつまり、孫と直接連絡が取れない という課題が、高齢者の首を伸ばすための原動力になったのではないでしょうか。

私は、このように他者が興味を持つようなプラスの課題を作ることによって、他者が首を伸ばすための支援をすることもできるのではないか と考えています。

プラスの課題を作るための活動

プラスの課題とはなんでしょう。

それは例えば、演劇や映画鑑賞など今まで「インターネットではできない」と思われていたコンテンツを作ることや、その情報をより身近な場所に発信すること。

あるいは、身近な誰かが発信者になること、それを真似したいという人を増やすことなどではないか と、私は考えています。

SIDE BEACH CITY.としてできることは、インターネット上にあるおもしろい試みや、今までインターネットに興味を持てなかった人たちが興味を持つコンテンツの情報発信、そしてそれらを発信する側の人の支援をすることではないか。

だからこそ、SBCast.やSBC.オープンマイクを通じて、それ以外の手法を通じて、より多くの人がインターネットにあるおもしろいものに興味を持つためのお手伝いができないか ということを、常に考えています。

みなさんも、身の回りの人が、首を伸ばすためのお手伝い、はじめてみませんか?