塗って分かる!?ヨコハマ偏愛マップを作ろう!|シン・facelook Part.22開催レポート

シンFacelook当日イベント現場の様子

2025年8月22日、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.(SBC.)は、横浜市中区の「泰生ポーチ フロント」で「シン・facelook Part.22」を開催しました。

今回は「I LOVE YOKOHAMA」の代表管理人である佐藤勇さんをファシリテーター(本日のS.B.C.クリニック循環区内科医師の診察医として)お迎えし、「塗って分かる!?ヨコハマ偏愛マップを作ろう!」という企画を実施。参加者は、横浜市内の各区に対する親しみ度やイメージをマップに色分けで表現しました。その後、それぞれのマップをもとに、地域ごとの認識や心理的な距離、観光資源、歴史文化など、様々な視点から意見を交わし合いました。

診断開始!?あなたの「心のヨコハマ」は?

シンFacelook当日イベント現場の様子
18区をルールごとに塗り分ける

今回は、会場をクリニックに見立てるユニークな形式で行われました。ファシリテーターの佐藤さんは循環”区”内科の「先生」として、参加者は「患者」として参加。参加者は問診票の代わりに横浜市の白地図を使用し、以下のルールで各区を色分けしていきました。

  • 青色:自分が住んでいる区
  • 赤色:よく行く、よく知っている、親しみや馴染みを感じる区
  • 橙色:赤ほどではないが、そこそこ親しみはある、ある程度知っている区
  • 黄色:親しみはあまりないが、過去に数回は行ったことがある区
  • 緑色:ほとんど行ったことがなく、よく知らないが、興味はある区
  • 白色:行ったことがない、知らない、全く親しみも馴染みもない区

「ヨコハマ18区隣遠症」という病気(課題)?

横浜の「知らなかった」を認識せず、ついつい他の区をディスっちゃう。それは最近流行りの「ヨコハマ18区隣遠症(りんえんしょう)」かも?という挑発的な発言も飛び交う中。

偏愛マップサンプル
南部に集中している典型例

参加者の傾向として、自分の住む区の周辺や横浜駅周辺の区は把握しているものの、それ以外の地域はあまり知らないというケースが多いことが明らかになりました。

興味深かったのは、横浜駅を境に南北で関心が分断されている点です。北部の参加者は南部の区をよく知らず、南部の参加者は北部の区がよくわからないという典型的な事例が挙げられました。

また、京急沿線に住む人は京急沿線の地域には詳しい一方、他地域にはあまり関心がないなど、生活圏が公共交通機関で完結しているために視野が狭くなっているケースも浮き彫りになりました。瀬谷区は大和市に、青葉区は都心にアクセスしやすいため、横浜の中心部に関心がない人もいるなど、それぞれの地域が持つ様々な事情についても意見が交わされました。

このような関心の偏りは、佐藤さんによって「ヨコハマ18区隣遠症」と名付けられ、横浜市民が向き合うべき課題として語られました。

陥りがちなヨコハマ18区隣遠症

「関心の分断」を解消するために

後半では、「ヨコハマ18区隣遠症」の症状の改善策がテーマとなりました。佐藤さんからは、自分の住む区に限定せず、横浜市全体の多様な地域に関心を持つことが勧められました。

市民への各区の印象のアンケート結果や、参加者それぞれが持つ各区のイメージを共有した後は、さらに議論を深めるための時間が設けられました。佐藤さんが事前にピックアップしたキーワードから、参加者が興味のあるものを選び、関連する写真などを見ながら、地域間の理解を深めていきました。

最後に、佐藤さんは参加者の問診票をもとに、それぞれに合った「処方箋」を提示。SBC.の志田副理事長が「志田薬局」の薬剤師として、各区の見どころや特徴を記した「お薬」を参加者に手渡しました。

各々に渡された「処方箋」

「3日住めばハマっ子」だからこそ

横浜には「3日住めばハマっ子」という言葉があります。これは、生まれ育ちに関係なく、横浜に住み、働く人は皆「ハマっ子」と認められることを意味します。開港150年以上の歴史は、地元の人々だけではなく、多くの人々の手によって築かれてきました。

だからこそ、自分の区しか知らない人になってほしくない。横浜の持つ多様性を理解してほしい。佐藤さんのこの強い思いが、言葉の端々から伝わってきました。

好評につき続編も?

今回のワークは、関内での開催でしたが、横浜の中でも地域を変えて開催すると違う結果が出そうです。大変興味深く、またデータの蓄積にも良いと思ったので、ぜひ場所を変えて開催したいと思いました。

特にこんな症状の方におすすめ!
・横浜は港周辺だけが横浜で、後は横浜と名乗っちゃいけないと思う方
・18区もあることに驚き、むしろそんなに要らないと思っている方
・地域ディスりネタや他の街を見下すのが好き
・なんとなく他の区を差別する行動してしまっている
・横浜原理主義者の方
です!

このS.B.C(横浜市地域クリニック)をウチでもやってほしい!というリクエストなども受け付けています!

「シン・facelook」は2ヶ月おきに主に横浜関内近辺で開催予定です。ご興味を持たれた方は今後のイベント情報をお待ちの上で、ぜひご参加ください。