SIDE BEACH CITY.では、ローカルテックスタディーズや未来予想図3.0などのイベントを通じ、さまざまなコミュニティに向けて、テクノロジーの利活用に関する話題を発信しています。
そのような話の中で、私高見は時折「もっと学ばなくては」という主旨の言葉を聞くことがあります。
AIについてもっと学んでいかなければ、テクノロジーツールについてもっと学んでいかなければ。
知らないことについて学ぼうという姿勢はとても大切です。
しかしテクノロジーの活用において、学ぶことというのは確かに大事ではあるものの、それだけで良いのだろうかと、私高見は最近考えています。
テクノロジーを使うために大事なこと
テクノロジーの利用について学ぶということ。それはもちろん必要なことではあります。
コンピューターの基本的な仕組みや、インターネットサービスの仕組み。その活用のルールやマナー。学んでおいた方が良いことはたくさんあります。
しかし教科書のとおり学び、手順を覚え、模範解答をなぞって行動するということは、テクノロジーツールを使用するという場合必ずしも適切な行動とはいえません。
状況は常に変化するということ
理由の一つは、状況が常に変化するということです。
アプリケーションやWindowsのようなOSプラットフォームの画面構成は頻繁に変わり、新しい機能が次々と追加されていきます。用語についても逐一代わり、新しい言葉が次々とうまれていきます。
ツールのかたちも変化を続けています。
数年前には存在しなかったAIツールや自動翻訳などのサービスが今は日常的に利用されています。
これらのサービスについても精度は年々向上し、今までは使えなかった分野にも自動翻訳やAIが活用されるようになってきてきました。
今や、教科書を探し、その通りに学ぶという方法だけでは変化に追いつけません。
コンピュータをしっかりと活用していくために
そしてもう一つは、コンピューターのツールは最終的に、ご自身が活用していかなければならないからという点もあります。
コンピューターツールの活用方法はそれぞれの目的や使いかたによって変化して行きます。
だからこそ、固定的に学ぶということだけでは柔軟に活用するまでの知識を得るということができません。
学ぶということだけでなく、失敗しても構わないので、とにかく使い、試し、慣れていくということが必要になるのではないでしょうか。
必要なのは慣れること
必要なのは何より使い慣れること、そして頻繁に触ることで、その動きのルールを把握して、意味を考察することではないでしょうか。
全てを理解するという必要はありません。
こういうときにはこう使うと良いんだ、こういう時にはこうした方が良いんだ。
自分に合った使いかたを模索すること。自分なりの使いかたを身につけること。
そうしてしっかり理屈を身につけることによって、コンピューターの世界での視野が広がっていくのではないでしょうか。
学びおえることを目標としない、インターネット社会の歩き方
度々書くように、学ぶことが必要ないというわけではありません。
基本的な操作方法、あらゆるツールに共通する概念、それぞれの用語、コンピューターの理屈。学んだことが良いということはたくさんあります。
ただそれらを学び終えるということのみにとらわれ、コンピューターを活用し切れていない。そんな状態になってはいないでしょうか?
地域活動においても、テクノロジーの活用は大きな力となります。
うまくいかなくてもかまいません。とにかく触ること、使うこと。
まだ学びきっていないからと技術を使うことをためらうのは大きな機会損失につながります。
さまざまなツールを色々な方法で使う。
時には失敗し、時間を無駄にしてしまうこともあるかもしれません。
それでも使うことで、それぞれのツールの可能性に気づける。
地域活動やコミュニティ運営にも新たな視点が加わるのではないかと私高見は思います