まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.は3月5日(木) 、横浜市18区にある地域子育て拠点に向けた、Webサイト (ホームページ) 運営に関する研修をオンラインで行いました。
今回の研修は、直前まで実際の会議室で集まって講習を行う予定ではありましたが、新型コロナウィルス感染拡大対策の一つとして、市からの要請で、子育て支援団体で集まっての講習会が不可能に。
このため急遽、オンラインでの開催となりました。
当日の流れ
当日の内容は、YouTube Liveで資料を配信し、参加者からの質問をsli.doというサービスで受け付ける というもの。
sli.doでの質問はリアルタイムで投稿されるため、発表者である高見はその質問を適宜確認しつつ、取り上げる必要があると判断したときは、その質問の内容を読み上げ後、回答を行うという形式
こちらの技術的な内容については、後日高見個人としてもレポートを発信する予定です。
当日は場所を問わないオンラインでの開催ということもあり、本来欠席予定であった 拠点の人たちが多く参加。積極的な質問が飛び交いました。
参加された方々にも、とてもよい印象を持っていただき、非常によかったと考えています。
ご協力いただいた横浜市18区の子育て拠点運営のみなさまには、深く感謝致します。
研修の内容
研修の内容は、Webサイトを表示する際に使われる通信規格、httpsに関するもの。
子育て拠点のサイトをhttps化するために、どのような作業をすれば良いのか、https化をしないことによってどのようなデメリットが起こりうるのか。
詳細については、以下に資料を公開していますので、ご覧ください。動画も閲覧可能です。
当日資料
当日発表動画
HTTPSとは
Webサイトを表示する際には、Webサイトを管理するサーバーコンピュータと通信を行う必要があります。
このときに使うのが、通信規格。Webサイトを表示する際には、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)という通信規格による通信が行われます。
この通信に暗号化や通信先サイトの存在確認といった、セキュリティ機能を持たせたものが、HTTPS。
現在多くのサイトで採用されており、Webサイト全体をHTTPSで通信できる、常時HTTPSの仕組みも普及しています。
とくにGoogleは、この常時HTTPS化を強く推奨しており、HTTPS通信が可能なWebサイトを検索の上位に表示する、HTTPSでないサイトにアクセスした際、ブラウザ(Google Chromeのみ)に警告を表示するなどの施策を行っています。
子育て支援拠点は、インターネットでの検索による訪問も少なくなく、Webサイトの最適化は必要な活動の一つ。このため、今回のような研修の開催となりました。
Webの力とオンライン講座の課題
今回のようなオンライン講座を開催し、高見はあらためて、Webのもつ力と、その課題を感じることができました。
Webの力
今回は、急遽対面での講演会中止という問題が起こったものの、参加者の方々の中でITツールの活用に明るい方がいらっしゃったため、急遽オンラインでの講座開催がきまりました。
このような素早い方針の転換は、そう簡単にできるものではありません。つくづく子育て支援拠点を運営する方々のフットワークの軽さに、感服しました。
結果、時間や場所の都合で参加できなかった子育て支援拠点の方々が参加できたこと、様々な質問結果や動画などの情報がインターネット上に残ったことは、対面での講座ではできない大きな利点であったと思います。
オンラインでの講座開催には、対面での講座開催にはないさまざまなメリットがあります。
- 移動にかかる時間がいっさい発生しないこと
- 普段自宅で利用しているパソコンを使えるため、環境の整備に特別時間がかからないこと
- 発表者が見ている画面と参加者が見ている画面が比較的近くなるため、Webサイトの課題などを直接見ながら確認できること
現在、新型コロナウィルス感染拡大という問題もあり、なかなか対面でのイベント開催が行えない状態である中、インターネットを活用した、Webでの講習会を展開していくことには非常に意義があると感じました。
オンライン講座の課題
しかしながら、オンライン講座にも課題はあります。
参加者に求められる技術
まずは参加者に求められる技術。
- 参加者が当日動画を見られること
- sli.doなどのツールを使えること
- 質問を的確に文章化できること
今回のように見知らぬ分野についての話題を取り上げる際、質問を文章化する というのはそう簡単なことではありません。
普段のイベントであれば身振り手振りで説明できること、話し方で伝えられることが伝えられず、もどかしい点もあると考えます。
参加者にもそれなりのスキルが要求される。それがオンライン講座の課題の一つです。
発表者に求められる技術
そして、発表者にも、通常の発表に加えて必要になる技術があります。
- これから回答する質問が他の参加者にもわかるようにすること(質問の内容を読み上げるなど)
- 今回の場合、インターネット上に公開されることになるため、プライバシーに関する内容を口にしないようにすること
- 配信映像に自分の声が残っているかどうかを常に確認すること
- 発表者と、参加者の環境が大きく異なるため、それを考慮した講義の進め方をすること
言葉ではそれほど難しくなさそうなことではありますが、発表の場というある種特別な環境で、その注意点を常に意識することは、そう簡単なことではありません。
今回はやはり、参加者も、発表者もしっかりとした知識があったからこそ実現できたものである ということを、強く実感します。
様々なオンライン講座からみる可能性
現在、とくにIT技術者向けのイベントでは、オンライン開催も積極的に行われています。
Online Meetup | オンラインで行われるミートアップを集めています。実際の参加方法は各イベントページで確認してください。オンラインで行われるミートアップを集めています。実際の参加方法は各イベントページで確認してください。
ZoomやWebex、Microsoft Teamなどのオンライン会議ツールを用いて、多くの人が自宅やカフェなどの環境から接続、様々なITツールについて話し合うというもの。
今回のような問題だけでなく、子育てや、交通の便、その他の傷病、台風などの自然災害により移動が困難な場合など、対面での講習参加が難しいケースはほかにもたくさん存在します。
わたしたちまちづくりエージェントSIDE BEACH CITY.としては、地域活動でのIT活用のため、このような講座の展開も必要であると感じました。
今後に向けて
今後に向けて、わたしたちまちづくりエージェントSIDE BEACH CITY.は、オンラインでのイベント開催、Webでのイベント配信なども取り組んでいこうと考えています。
先日よりYouTube Liveで開催しているSBC.オープンマイクもそのひとつ。
今回のような課題を前に、わたしたちNPOは、地域はどのように変わっていけるのか。
今はそれが試されるときであるのかもしれません。