2025年11月14日、横浜市中区の「さくらWORKS<関内>」のフリーラウンジにて、第4回「クリエイティ場」が開催されました。
「クリエイティ場」とは「AI」「Web3」「メタバース」という3つの最新テクノロジーキーワードをベースに、毎回ゆるくテーマを定め、AIとおしゃべりしながらアイデアを広げていくイベントです。
今回は、「AIショート動画革命!冒頭2秒で惹きこむ創造力の未来とは?」をテーマに、AIが生成するショート動画について、利用されているアプリや制作のコツ、活用方法などが語られました。さらに、トレンドとして注目されている暗号資産の「ステーブルコイン」についても改めて紹介され、実際に送金のデモンストレーションが行われました。
「送ってみた!」ステーブルコイン「JPYC」送金デモ

前半では、暗号資産のひとつとして、これまでの「クリエイティ場」でも話題として採り上げてきたステーブルコインについて、改めて解説が行われました。
ステーブルコインとは、日本円や米ドルなどの法定通貨と価格が連動する暗号資産のことで、価格変動のリスクが低く、安定性があることが特徴です。日本円に連動するものとしては「JPYC」が挙げられます。
今回は暗号資産ウォレットアプリ「MetaMask」を用いて、実際に参加者へ「JPYC」を送金するデモンストレーションが行われ、より踏み込んだ実践的な内容が紹介されました。
メタマスクの設定においては、パスワードの復元方法として「シークレットリカバリーフレーズ」が用いられることが説明されました。これは12個の英単語をメモして保管する方式で、これを紛失すると資産にアクセスできなくなるため、初心者にとって大きなハードルとなっている点も指摘されました。
また、資産の送受信にはコントラクトアドレスを共有する必要があり、一度送金するとキャンセルができないため、アドレスの入力ミスには細心の注意が必要であることも解説されました。
モニターに映し出された画面上で実際の手順を踏むと、ほどなくして参加者のウォレットへ「JPYC」が送金されました。なお、送金には一定の手数料が発生することも確認されました。
参加者からは、「暗号資産を使った取引のメリットは何か」「PayPayのようなサービスと何が違うのか?」といった質問も寄せられました。これに対しては、個人情報の審査が不要で身分証明書を提出する必要がない点や、海外市場などグローバルな場面で活用できる点がメリットとして挙げられました。
誰でも作れる!AIショート動画の実践紹介

後半では、AIが生成するショート動画がどのように作られているのかについて、最新のアプリや制作手法が紹介されました。
現在はさまざまな動画生成AIツールが登場しており、用途に応じて多彩なAI動画を制作できます。今回はその中でも、OpenAIが提供するアプリ「Sora」の使い方について、実際に作成した動画を映しながら解説が行われました。自分自身を撮影して「分身」となるアバター「カメオ」を登録することで、プロンプトを入力するだけで思い通りの動きをするAIショート動画を生成できる仕組みが紹介されました。
実際に試した参加者からは、自分が空を飛ぶシーンを作ってみたり、格闘させてみたり、ロボットを操縦させてみたりと、さまざまな演出を楽しむ様子が見られました。
また「Sora」は音声も同時に生成できるため、声のデータを登録すれば自分が本当に話しているように再現され、「非常にリアルだ」という感想も挙がりました。
さらに応用編として、キャラクターを画像生成AIで作成し、そのキャラクターを動かした映像をカメオとして登録することで、「自分が考案したキャラクターが活躍する動画」を制作する手法も紹介されました。
エンタメと真正性:二極化する視聴者の評価軸

終盤では、SNSがショート動画の主戦場となる中で、AI生成コンテンツに対する視聴者の価値観は、
「面白ければ良い」とエンタメとして受け入れる層 と、
「本物」であることにこそ価値を見出そうとする層
に二極化していくのではないか、という今後の展望が語られました。
AI活用の可能性としては、万人受けする動物キャラクターをAIで生成し、ショート動画シリーズとして投稿することで人気を獲得し、ヒットすればキャラクター商品を展開して価値を創造する、といった商業的アイデアが紹介されました。また、自治体のマスコットキャラクターをAIで動かし、プロモーション動画を制作するという公共的活用の提案もありました。
さらに、AI生成コンテンツと本物の区別がつかなくなる未来においては、「何が本物か」を保証する重要性が高まると指摘されました。そこでブロックチェーン技術を用いることで、コンテンツが「公式のものである」ことを証明できるようになります。
加えて、AIがさまざまな作業を代行する時代には、AIが勝手にやったのではなく、本人に代わって”行ったものであることをブロックチェーンで認証する仕組みが必要になるだろうとの見解も示されました。
このように、コンテンツの「真正性」をどう証明するかが、次の時代の大きな鍵となりそうです。
「クリエイティ場」は主に横浜関内近辺で開催予定です。ご興味を持たれた方は今後のイベント情報をお待ちの上で、ぜひご参加ください。
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