横浜市泉区にある老人福祉センターの泉寿荘にて、2024年12月から2025年2月にかけて全6回に分けて高齢者を対象とした初心者向けのプログラミング教室を開催しました。
このプログラミング教室は老人福祉センター泉寿荘が行っている利用者向けの事業の一環として開催されたものです。参加希望者はとても多く、実際34人の方が参加希望されました。当日はその中から抽選で14人に絞った60代から80代の高齢者の方々に講義を実施しました。
講師として招かれたのは、まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.から理事の高見。例題を作成しプログラミングの基本的な仕組みから実際にアプリを作るところまでの解説を行いました。

ビジュアルプログラミングの採用
今回のプログラミングにはビジュアルプログラミングツール、App Inventorを用いて行われました。このソフトはブロックを組み合わせてプログラミングを行うという環境で、コードを書く必要がなく、子供や高齢者などのパソコンやタブレットの操作に慣れていないような人でも直感的にプログラミングをすることが可能です。
ブロックを組み合わせるだけでプログラミングができるビジュアルプログラミング環境としては、そのほかにプログラミング学習環境として有名なScratchなどもあります。しかし、App Inventorはそれとは異なり、プログラミングによって作成したアプリをスマートフォンで動作させることができるという特徴があります。
質問の飛び交いと教えあいの交流
講義ではスクリーン上に映し出された講師のパソコン画面を見ながら、真似して同じように操作するという形で進められました。作成したアプリをスマートフォンで動かして確認することで、この操作によってどのような処理が行われたのかを説明する。という形で授業は進んでいきました。

参加者の中にはパソコンやスマートフォンの操作に不慣れな方も多くいて、どの画面部品を操作すればいいのか、どこに配置すればうまくいくのか、間違えてしまった場合の修正方法など、多くの質問が出されました。また近くの席同士で教え合い、活発な交流が見られました。

オリジナルアプリの作成
今回の教室ではアプリに表示されたボタンをタップすることで、指定した数字から指定した数字まで数え上げていくというアプリを作成しました。参加者の中には、文字を追加で入れたり、表示する数字を増やしたりするなど、様々なアレンジを試すところまで習得している方もいました。
参加者の感想として
・作ったものをアプリとしてスマートフォンに入れて動かすことができるのが良かった。
・ブロック同士の動きや関係性がいまいちまだわからず大変だった。
などの声が上がりました。

プログラミングをもっと楽しく
全6回の初心者講座を終えて、今後どのようなことができるか、最後に説明がありました。同じソフトを使った応用例としては、タイマー、テキストの読み上げ、乱数を使ったおみくじなどといった作例のほか、発展させてJavaScriptやPythonなど文字列を使うような異なる開発環境に挑戦するなどの選択肢も提示されました。

みなさんもプログラミングという難しい作業に困惑しつつも、実際に考えて作ったものがスマートフォンで動いているというところに一定の楽しさを感じていらっしゃったようです。いずれの形であれ、参加者のみなさんが今後もプログラミングに興味を持っていただけると嬉しいと思います。
まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.では、IT利活用支援のひとつのかたちとして、今回のプログラミング講座などのようなプログラミング教育への支援も行っています。ご興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。