福島県田村市のテラス石森にて、二胡の響き 東日本大震災「鎮魂と復興のつどい」を開催

全員集合

2月9日(土)「NPO法人 元気になろう福島」主催(NPO法人 ビ・ライト まちづくりエージェントSIDE BEACH CITY.共催)による二胡のチャリティーコンサートが、福島県田村市の「テラス石森」で開かれました。

横浜から福島に少しでも何か出来れば

SBC.として、なかなか被災地の復興に関わる機会がなく、去年からご縁があり「鎮魂と復興のつどい」コンサートをお手伝いし、被災地の現状や諸問題を共有する機会を得ることができました。私たちが出来ること、これからやるべきことを横浜の人たちにも伝えるため、今回もお手伝いをさせていただきました。

テラス石森

イベント当日、関東地方では朝から雪の予報。冷え込んだ寒さの中、SBC.メンバーは車で福島県の会場へ向かいます。茨城県を過ぎ、福島県に入る頃には、辺り一面白銀の世界へ。
雪道を進みながら、会場である「田村市テレワークセンター・テラス石森」を目指します。

田村市テレワークセンター・テラス石森

テラス石森

正午前に「テラス石森」へ到着。実はこの建物、かつて石森小学校として使われていた立派な校舎であり、内装も当時の小学校の面影を残しています。

現在はこちらはテレワークセンターという名の通り、企業はサテライトオフィスとして、地域の方は交流の場として使える、福島の新たな創造と活動の拠点として整備されました。

ペッパーくんと骸骨

そんな歴史を反映してか、イベントの受付にはpepperくんと人体模型くん(?)が揃ってお出迎え。インパクト抜群です。

二胡ワークショップ

イベントが始まると、まずは二胡演奏家によるワークショップを開催。
二胡を実際に手に取り、ドレミファソラシドの出し方から丁寧にレクチャーを受けました。最後は参加者の皆さんで「きらきら星」を演奏。みなさんとっても楽しそうです。

私も二胡に触らせていただきました。演奏を聴いていると一見簡単そうに見えますが、綺麗な音色を出すためには、弦を弾く力や速さを調節しなくてはならず、なかなか綺麗な音が出せません。流れるような優雅な動作で二胡を演奏している先生方は、まさしく努力の賜物なのだと、改めて実感しました。

二胡コンサート

シャンホワ

ワークショップが終わった後はプログラムのメイン、お待ちかねの二胡コンサート。演奏してくださったのは、二胡演奏家の太田久遠さんと、二胡合奏の香花(シャンホワ)ハーモニーの皆さん。
二胡は中国の楽器ですが、中華街が身近にある横浜市民にとっては、とても馴染みのある音色なのではないでしょうか。
コンサートでは、「365日の紙飛行機」などの有名な曲を二胡で披露してくれました。

太田先生

1時間半に及ぶコンサート。バッグに映る静寂な雪景色と相まって、響く二胡の音色はとても心地よく、心が澄み渡りました。

大盛況につき、最後はアンコール。
二胡演奏家の太田久遠さん、香花(シャンホワ)ハーモニーの皆さん、素敵な演奏をありがとうございました。

受付

なお、私たちSBC.メンバーは主に受付を担当しておりました。また運営のお手伝いと記録カメラマンも担当しています。

福島の皆さま、雪が降る寒い中にもかかわらずお越しいただき、誠にありがとうございました。

2月10日も福島で二胡演奏のお手伝い!

テラス石森の二胡コンサートの翌日は、福島県いわき市に移動して、「Iwaki Pit」で行われる二胡のコンサートのお手伝い。
二胡の演奏は前日に引き続き、太田久遠さんと二胡合奏の香花ハーモニー、そして、いわき交響楽団団員による3者でジョイントコンサートが行われました。

こちらのコンサートはSBC.の共催ではありませんが、福島に訪れたというもの、これも大切なご縁。NPO法人 ビ・ライトのスタッフのお声がけのもと、二日目も福島で活動をご一緒させていただきました。

以上、SBC.福島の二胡コンサートに出張お手伝いでした。

追記:震災の現状

震災の現在の状況について下見の時に色々とお話を伺いました。現在もなお、帰還困難区域には許可がなく入ることは出来ません。また、道路一本を隔てて、この帰還困難区域と、大丈夫な区域、そして補助される金額などが変わってしまうという震災地ならではの矛盾も抱えています。また、ハコモノばかりに復興予算が注ぎ込まれ、人に行き渡っていないという現状もあります。

被災者は生きているうちに自分の家に帰れない。そんな場所を日本に作ってしまったこの災害を教訓として私たちは何をすれば良いのでしょう?