まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.は、IT技術の利活用を通じて、地域社会の活性化や個々人の成長の実現を目指して日々活動しています。
例えばコロナ禍を機に急速に需要が高まったオンライン配信の支援や、プログラミングやメタバース・AI活用など情報技術活用に向けた講座や対話イベントの開催。パソコンやスマートフォンなどの基本的な利用方法の講座開催など、パソコン初心者から中級者まで幅広い層がITを学び、日常生活や仕事に活かせるようさまざまな取り組みを行ってきました。
これらの活動は、地域社会のデジタル化を促進しITツールを活用する機会を増やすということに、大きく寄与していると私たちは考えています。
ITツールの利用者は増加したが…
これらの活動を通して、確かにITツールを利用する人々は増加しました。
コロナ禍という大きな課題もあり、ITツールを日常的に使い、オンラインでのビデオ会話やSNSを通じたコミュニケーションなど、さまざまな形でITツールを使うということはもはや特別なものではなく、日常的な行動となったかと思います。
しかしITツールを「利用」することと「活用」することは異なります。
ZoomやSlack, Discord、X, InstagramなどといったITツール・ITサービスを使う事ができるという人は増えた一方、それを十分に活用しているという人は案外多くないのではないでしょうか。
これらのツールを駆使してどれだけ有効なコミュニケーションができているか、どれだけ情報共有ができているか、それが今後の課題なのではないかと思います。
例えばSlackなどで日常的に情報共有を行っているのにもかかわらず、いざ対面した時にはSlackで言ってくれなかった活動の方針や想いを話す。「なぜそれをオンラインで言ってくれなかったのか」と感じる場面は無いでしょうか。
例えばZoom等を使ってオンライン会議を開催しても、「インターネットがつながっていればどこでも参加できるから」と、背後がうるさいなど適切に会話ができない場で参加したため会話がうまく成り立たないなど、オンラインの会議とすることで「せっかく誰もが自由に参加できるようになったのに、会議の質は大きく低下してしまった」と感じる場面は無いでしょうか。
このようにITツールやオンラインを活用することで、時間や場所を気にせず多くの人が会話に参加できるようになった反面、情報の粒度が低下してしまっているということはないでしょうか。
「会議は対面の方がいい」は本当か
よく会議等において、「会議は対面の方がいい」と言われがちです。
前後の雑談が生まれにくく、関係性が十分に深まらない。目線が合わないので、心理的に距離を感じてしまう。そのような理由で会話が円滑に進まない。だから対面で会議をした方がより濃密な会話ができる。
本当にそうでしょうか?
私高見は、テキストのみでのコミュニケーションで活発に議論しているコミュニティを知っています。音声だけでの会話で、対面のように濃密で楽しい会話を行っている例を知っています。
オンラインでもオフラインと同様に、あるいはそれ以上に濃密に会話をする術はいくらでもあるのではないでしょうか。
オンラインでは伝わらないものがある。ただし回数や手法は増やすことができる
確かにオンラインでは、実際にものを触って、それについて話しをすることはできません。実際に顔を合わせて、空気を感じて会話をするということはできません。
ただしその代わりに回数を増やすことはできます。会議以外の情報を別のチャンネルに書くことで、お互いの関係性を深めることはできます。
会議の前後に雑談を増やすことは難しいかもしれないけれど、会議と関係のないタイミングで雑談をし、関係性を深めることはできる。目線は合わなくても、画面で顔を見ることはできなくても、声を交わすタイミングを増やすことでお互いをよりよく知ることはできます。
それらを使うことで十分に対話の機会を増やし、関係性を深めることはできるのではないでしょうか。
真の意味でのITの活用を
真の意味でITを活用するということは、オンラインであっても対面と同じ粒度の会話ができ、互いの考えを正確に伝えられる、そんな状態を維持できている時だと私高見は考えます。
オンラインのツールでは、複数の会話の流れを並行に進められるチャンネルやスレッドのような仕組み、それぞれが作った写真や動画音声などを共有できるファイルの共有機能などといった、会話を補完するさまざまな機能があります。
これらを駆使することで、対面とはまた違った新しい形の情報共有が可能になるのではないでしょうか。
それらの可能性を最大限に活用し、よりお互いの関係性をさらに深めあえるそんなITツールの利用ができてこそ、真の意味でITを活用していると言えるのではないかと、私高見は思います。
様々なIT利活用の事例の発信を
私たちSIDE BEACH CITY.もこれまでの経験を踏まえ、ITの利活用につながるさまざまな情報を発信していきます。私たちの活動が皆様のIT活用の一助となり、それが地域や社会の発展につながることを願っています。
しかし、皆様の活動を直接変えるということはできません。私たちはさまざまなツールや環境を紹介し、時には利用環境を整えるということはできますが、それをどのように使い、どのように活かすか。それは皆さんの手に委ねられているからです。
日常生活や仕事の中で、いかにITを使ってコミュニケーションを円滑にするか、対面だけではできない繋がりを作っていくか。それは私たちだけではできないことです。
皆さんもITの可能性を考えその力を十分に発揮するということ。それによりコミュニケーションをさらに円滑にしていくこと。
考え実践してみませんか?