オンラインはオフラインを補完する

people on a video call

オンラインでの交流イベントの開催が多くなり、そろそろ2年半が過ぎました。

ここ最近は実際の会場を使った、オフラインのイベント開催もでてきたとはいえ、やはりそれでもオンラインでのイベント開催が行なわれることも多いのが現状ではないでしょうか。

いっぽう、オンラインでは、人とつながりづらい。オフラインほどの温度感が得られない。だからやっぱり、イベントはオフラインがいい。そういった想いを感じていらっしゃる方もいるかと思います。

やっぱりイベント開催はオフラインでないと!しかし、その想いはオンラインでのイベント開催と競合するものではないのではないか?と私高見知英は考えます。

オンラインとオフラインの補完関係

オンラインでの取り組みをイベントとして考えたとき、そこにはオフラインにない幾つかの特徴があります。

  • 移動時間がかからない
  • 準備・撤収に時間がかからない
  • 必要とする設備が少ない
  • 会場の準備が必要ない

いっぽう、オンラインでイベントを開催することで、課題となる点もあります。

  • 終了後の余韻が残しづらい
  • (同じ場所に集まっているわけではないため、)参加者に共通の体験を与えづらい
  • 各参加者の環境が、各家庭の通信環境に左右される
  • 参加者同士の偶然の出会いが生まれづらい
  • 通信環境の悪化により会話がうまくできなくなったり、中断したりしてしまうことがある
  • 一度に一人の人しか話せない。それ以外の人は話を聴く側に徹する必要がある

一度に一人の人しか話せないという特徴は、ブレイクアウトルームやテキストチャットなどとの併用である程度解決できる場合もありますが、それでも一度に複数の話題を同時に進めるというのが極めて困難であるという状況はあまり変わらないのではないかと思います。

しかし、オンラインでイベントを開催することで、ようやくはじめてこのような場に顔を出せる という人もいるのです。

いままでイベントに参加できなかった人が、イベントに参加できるようになる

たとえば子育ての最中であまり遠くに行けない人、障碍があって遠くへの移動が困難である人。そのような方は、いままでイベントに参加できないこともありました。

しかし、そのような人でも、オンラインであればイベントに参加し、会話に参加することができる。それはオンラインでしか生まれ得ない利点なのではないでしょうか?

万人に平等に会話の番が回ってくる

また、一度に一人の人しか話せないということは、会話の流れに押されて話せない という人が生まれにくいということでもあると考えています。

いままでイベントで他の人の会話の流れに押されて話せなかった人、話題についていけなくて話せなかった人。そのような人にも等しく、会話のチャンスが生まれる。

私高見知英も、以前はそのような会話の流れに押されて話せない人の一人でした。

私は専門職としてプログラミングを行なったことがありません。そのため、ことIT勉強会においては、最もIT知識の少ない人間になることもあった。

また、地域のコミュニティにおいては、地域のことをそこまで詳しく知らない身として、孤立してしまうことも多く、結局しゃべれず終いになってしまうこともあった。

オフラインのイベントでは、そのときそのときで盛り上がっている話題についていけないと、話しづらい。そしてそのようなときに、イベントの主催者もそれに気付きにくい。

しかしながら、オンラインのイベントであれば、そのような人に周囲が気付きやすく、そのような人が会話するチャンスも生まれやすいのではないかと、ここ最近いろいろなイベントに参加をしていて私は考えます。

イベント開催をより気軽に

また、会場の確保が必要なく移動や設営の時間がかからないということは、開催間隔をいつもより短くすることが可能になる ということでもあると考えます。

たとえば、私高見知英が定期的に参加しているイベントは、オフラインでの開催時は月2回の開催でした。

しかしながら、オンラインで、Discordでの開催となった結果、時間は短いものの毎週2回の開催+月1回の長めのイベント開催 という形式に変化をしていきました。

このように、イベントの開催をより気軽に、複数回開くことを可能にする。そのような効果がオンラインにはあると感じています。

オンライン活動とオフライン活動の共存

オンラインでの活動とオフラインでの活動は、競合するものではない。お互いが共存することも可能である と、私は考えます。

たとえばいままでオフラインのイベントで月一回、3時間話し込んでいたことを、毎週20分のオンラインでの会話と隔月1時間の会話に置き換える。

オフラインで実際に会う機会は少なくとも、その代わりにオンラインで毎日少しずつ、話せる時間を設ける。

オフラインでのイベント回数を減らし、時間を短くする代わりに、定期的にオンラインで集まる場を作る。それは、オフラインで話すときにすぐ本題に入れるようにする前準備にもなり得ます。

会話のファーストステップとしてのオンライン

オンラインで議題をまとめ、実際に会ったときにはそれをさらに深めていく。

会話のファーストステップとしてのオンライン活用もできるのではないか。

オンラインで話し込み、話したい話題を作り、よりお互いのことを知り。

その上で、オフラインで濃密な時間を過ごせるようにする。そういったオンラインの使い方もあるのではないでしょうか?

オンラインでのイベント開催を、オフラインでの取り組みを補完する存在として使って欲しい と、私高見知英は考えます。

オンラインでの様々な取り組み・事例を知る

いままで、私高見知英は、SBCast.やSBC.オープンマイクで様々なオンラインでの取り組みを聞いてきました。

子育て支援、地域交流、IT勉強会、SBCast.やSBC.オープンマイクでは多くの団体をゲストにお迎えしています。

しかしそのどの団体も、オンラインでの取り組みにネガティブな感情のみを抱いている ということはありませんでした。

そうはいってもオンラインでなにをどうすればいいのか、知人と話す以外にオンラインでできることなどあるのだろうか?

そのような方は、ぜひSBCast.を聴いて、SBC.オープンマイクを見て。活動のヒントを探してみてはいかがでしょうか?