テクノロジーと障碍

テクノロジーと障碍 アイキャッチ

パソコンやスマートフォンの機能の中には、視覚障碍や聴覚障碍など、さまざまな障碍に対応する機能があります。

たとえばAndroidのTalkbackやiPhoneのVoiceoverなどといった音声読み上げ機能、Seeing AIなどスマートフォンの前に存在するものの情報を読み上げるアプリケーションなど、様々な機能があります。

パソコンでも、Windowsであれば初期インストールされているブラウザ、Microsoft Edgeの音声読み上げ機能やナレーター機能、マウスカーソルやテキストの拡大機能など、障碍者の利用を支援する機能は、少なくありません。

障碍者のデジタル機器活用

また先日は、これらの機能を活用して実際にIT企業で仕事をする方々が情報共有を行うイベントも開催されました。

当日の内容は、動画でも配信されています。

音声読み上げ機能を活用して、晴眼者に引けを取らない業務効率を実現している方の話しも聞いたことがあります。テクノロジーを活用すれば、障碍者のできることも大きく広がるのではないか、と感じました。

現状注目されていないデジタル機器の活用も

まちづくりエージェント SIDE BEACH CITY.では、障碍のある方が自身の活動や課題について共有する、山手オープンタウンの支援も行っています。

このような場所でも、様々な障碍についての話しを聞き、「テクノロジで解決できる課題はもっとあるのではないか」と考えることがあります。

たとえば山手オープンタウンでは、障碍の結果、騒音が人一倍気になってしまうという方のお話を聞きました。

これは、ひょっとしたら、騒音のみをカットするデジタル耳栓などの機器が使えるのではないか。

このほかにも、聴覚障碍の種類によっては、骨伝導ヘッドセットなど、鼓膜を使わず音を伝える機器が使える場合もあると聞いたことがあります。

その他スマートフォンのメモやカレンダーなどを活用することで、自分自身にも、第三者にも、行動を把握しやすくするなど、一般的に障碍者向けと言われていない技術や機器も、ひょっとしたら障碍の対策に使えるのではないか?

障碍に対応する方法はまだあまり共有されていないのではないか

音声による読み上げや、聴覚を補助する機器、音声アシスタントなど、現在は、様々な技術・様々な機器が存在します。

その中には、ひょっとしたら障碍に使えるものがもっとあるかもしれない。

ただし、それらの情報はそれほど共有されていないのではないか?と感じます。

もちろん、同じ障碍のある人たちの間での情報共有は、行われているかもしれない。

しかし、それでも、そのコミュニティにたどり着くまでの道のりは長い。それまでにテクノロジーの活用を諦めてしまう という人もいるのではないか。

もっと、これら障碍に対するアプリケーションや、スマートフォンの機能の情報が一般的になっていけば と、私高見は思います。